Office Matching Mole on the Web/週刊モグラ屋通信 21



 週刊 モグラ屋通信 第50号 2002.3/7  


内藤です。終わりました。アーティスト・イン・レジデンス。たいへんな一ヶ月でした。振り返ってみると、楽しいことの多いいい思い出になりましたが、たいへんだったことになんら変りはございません。どのくらい大変だったかが端的にわかる事例その1平田五郎の寝言。作業がスタートして日も浅いある夜、うんうんうなりながら平田はこんな寝言をいいました。「僕、もう帰る〜っ」。事例その2ブーちゃんこと高木さんの寝言(愛知県芸学生ボランティア) 。「休憩しましょう〜!」。いやはや。
 
作家も学生(男女まぜこぜ)もマッチングモウルも、みんな雑魚寝の修学旅行状態。よくもまぁ、こんな過酷な状況に耐えてくれました。一ヶ月間も。そのおかげさまをもちまして、現在佐久島には、文字通り血と汗と涙の結晶である『佐久島空家計画1 大葉邸 ―緑の庭―』が、雑草に埋め尽くされ足も踏み入れられない状態から、まったくあたらしい姿によみがえりました。どうぞどうぞ、御用とお急ぎの方も、ぜひぜひ佐久島まで足を運んで、あの不思議な空間に佇んでくださいますよう、平身低頭さらに伏してお願い申し上げます。
 
さてさて、まぁ、あちこちの大学から、本当にたくさんのボランティアが佐久島で制作のサポートをしてくださいました。中心になったのは、名古屋芸術大学と愛知県立芸術大学の主に一年生のみなさんです。他にも、京都精華大学、大阪芸術大学短期大学部、同志社大学と、関西勢も駆けつけてくれました。社会人ボランティアのみなさんもです。多い日は10人を超えるボランティアの朝昼晩御飯を作りに作ったのは、アーティスト・イン・レジデンスのお母さん役であるモグラ屋池田でした。軽トラで島を駆け巡り、まだ重労働に慣れていない男性学生の3倍くらいの石を運びまくったりの力仕事と島民との交渉役は、お父さん役のワタクシ内藤であったことよなぁ。最初のうちは、時間にルーズだったり、すぐに休憩したりした学生たちにはずいぶん厳しいことをいってしまいました。でも、やっぱり若いってすごいよね。みるみるたくましくなるし、しっかりした発言をするようになるんだもの。本当にいい子たちだったよ、お父さんは嬉しいよ(涙)。
 
作業は何度も行き詰まり、そのたびにアーティストとディレクター(私だよ)は激しい口論に…。ボランティアの学生たちはさぞ驚いたことでしょう。でも、基本的にはその都度、困難を乗り越えて理解を深めたと私は勝手に思っているんだけど、平田五郎はどうかな? まぁ、終わりよければすべて良しということにしておきましょう。
 
庭は、平田によって『緑の庭』と名付けられました。ただ、乾いた石が敷き詰められたその庭に、平田はどんな想いでこのタイトルをつけたのでしょうか? そのことを考えると、胸が熱くなります。作品に関する評価は、そこを訪れたそれぞれの人に任せるしかありませんが、この庭が未来に向かってつながっていること、それこそが、私たちが佐久島でかたちにしたかったものだということを、ここに記しておきましょう。苦闘の制作記録のうち、さらに後半分を更新いたしました。涙なくしては読めません。くっ。じゃあ、佐久島で待っていますからね、みなさん、お越しくださいましね。週末はモグラ屋は佐久島におりますので、御用の方は、弁天サロンで私どもの所在をお尋ねください。では!
 
現在進行形の仕事
三河・佐久島アートプラン21 『佐久島体験2002 祭りとアートに出会う島』 企画・制作/3月7日更新
 
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 週刊 モグラ屋通信 第51号 2002.3/11  


まめに更新しているのには理由がある内藤です。ニュースのコーナーでも告知していますが、今週の木曜日、地元名古屋のテレビ局CBCで 「そこが知りたい 特捜!板東リサーチ」 として一時間の佐久島特集番組が放映されます。えーっと、愛知県人ならばご存知の方も多いでしょうが、この番組は、中部地区の中でもローカルエリアにスポットを当てて、その土地の魅力や名物料理などを紹介する番組で、司会はおなじみ板東英二(字が違っていたらごめんなさい) と久本妹(久本雅美の妹のひとです) 。当日どういうタイトルで放映されるのか、正確なところはわからないのですが、 佐久島公式ウェブサイト によれば、番組タイトルが 「最後の楽園 癒しの秘境 佐久島」 らしく、思わず 「オフィス・マッチング・モウルの仕事場は秘境なのか?!」 とツッコミをいれたくなったりします。地域でアート・マネジメントから、秘境でアート・マネジメントへ……。うん、これはこれであたらしいのかもしれない。
 
番組は、主に観光地としての島の魅力が紹介されます。アート・プロジェクトの基地になっている弁天サロンの管理人相川さんも「島の名物串アサリを紹介する役」として登場。また、平田五郎と私に井戸の水汲みの技を伝授してくれた近所の藤井さんも、同じ場面でにぎやかに登場するらしく、楽しみなことです。で、肝心のアートなんですが、ちょっとだけ平田五郎による佐久島空家計画 大葉邸の模様が紹介されるらしい。3日くらい撮影チームが島にいて、平田はアナウンサーにインタビューされた模様です。まだ庭は仕上げ前なので、何がなんだかわからない状態で紹介されてしまうかもしれず、その辺りがちょっと残念。平田がインタビューにどう答えているのかも不安。それに、現場スタイルで歩いていた私は、坂の下からおばあちゃんがすごい荷物を一輪車で押してくる現場に遭遇「おばあちゃん、重くない? 大丈夫?」などと声をかけたら、そのおばあちゃんの後ろから取材カメラが……。その部分カットされていることを祈るのみ。上手くすれば、他のプロジェクトの映像作品も紹介されるかもしれませんが、詳細は不明なので、とにかく、中部地方にお住まいのみなさんは、3月14日(木)午後7〜8時はCBCテレビ をご覧いただいて、まだ見ぬ佐久島の魅力に出会ってください。
 
追伸:週末は島に滞在しているモグラ屋ですが、あちこちから海を渡って関係者のみなさんが訪れてくださっています。感謝感激! 3月末まで土日は佐久島におりますので、ぜひ、お越しくださいませ。あらかじめご連絡いただければ、現場でお話させていただけるかもしれません。お待ちしております。
 
現在進行形の仕事
三河・佐久島アートプラン21 『佐久島体験2002 祭りとアートに出会う島』 企画・制作/平田五郎展開催中
 
 
     
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