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松岡徹のバルセロナ日記 21


2005.5/28


先週、リトグラフのエディションをギャラリーから制作するように依頼されて、4日ほどトレンプと言う町の工房まで制作に行っておりました。久々のリトグラフで(版画コース卒業!)なかなか感じをつかむのに大変でしたが、大自然に囲まれてゆっくり時間をかけることが出来たのでよかったです。
 
制作の合間に5匹の犬たちと戯れ、畑で穫れた野菜たっぷりのおいしい料理をたべ、散歩したりハンモックでシエスタしたりと、田舎を満喫しました。泊まらせてもらっていた家には畑の他にも果物の木が沢山あって、ちょうど今はサクランボがたわわに実っていました。ちょうど赤くなり始めた頃でおいしい実は先に鳥たちに食べられてしまうので、まるで競争してるようにつまんで食べました。むしゃむしゃ食べながら散歩するのは本当に気持ちよかったです。
 
日曜には、さらに山奥の村のお祭りにまで連れていかれて、村の神父様と食事してきました。食事前には教会の立つ丘で行われたミサに村の人達の中に混ぜてもらって、最後においしそうな(おいしかった!)パンをもらいました。隣の丘にはヤギの群れ。青い空と低い雲。小道を走って行くのはハイジか、ナウシカか、いや、ラナちゃんかも。ここはまるで宮崎駿の描くヨーロッパの田舎そのもの。とても古い村で9世紀頃の教会や家が沢山まだ残っていて時間が止まっている感じ。むしろ新しい(といっても百年位前だけど)建物の方が傷みが激しく、当時の職人の技術の高さには驚きです。
 
トレンプでの仕事も順調に終わり、帰ってくるとバルセロナは大騒ぎ。この国のお祭りは毎週のようによくあるけれど、今回の盛り上がりはすごかった。そうです。サッカー、スペインリーグで、バルサが優勝したのです。この国のサッカー熱は日本が最近ベッカム人気でスペインリーグを報道するようになる遥か前から、大阪の阪神ファンのように(それ以上)熱く応援し続けております。
 
僕の町でも毎週、土曜か日曜の夜になるとバルに集まってみんなで応援しています。時々僕も引っ張りだされて応援しますが、知らずに一人アトリエにいても、ゴールシュートの度に出される歓声が「オゥ!!」とか、「NOOO!!」なんて感じであちこちから響いてきて「あ、今日は試合があるんだな、」とすぐに分かります。そんな感じなので一緒に応援する時のうるさいことといったら。もうすばらしい。盛り上がります。レアル・マドリッドに勝ち点3に追いつかれた頃の試合などは、もうみんな一丸となってさらにパワーアップで応援してました。
 
バルサのマークを入れ墨してる人も僕が知っているだけで3人もいるし、モロッコに行った時だって、バルサの試合の結果を早く知りたがって大変でした。とにかくみんなようやく落ち着いて暮らせるみたいです。あの盛り上がり方とか地元を愛する感じって、文化だなぁっとつくづく思うのでした。そして知らないうちにバルサを必死に応援する自分もつくづく染まりやすいなぁと思いました。
 

 
 
 
 
  庭でドローイング。風が気持ちよくて
  昼寝したくなる。

  昼寝の図。下に生えている雑草はみ
  んなミントで、揺れてこすれる度にミン
  トの香り。

  丘の上の教会でのミサの様子。神父
  のおじいさんが素敵でした。話が長く
  なって、みんなが飽きてきたりしたの
  も笑えました。

  ミサの後のパーティー。踊る踊る、飲
  む飲む、食べる食べる。田舎のお祭り
  って感じでほのぼのしてよかった。


 
 
    

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