三河・佐久島アートプラン21
佐久島体験2001 祭りとアートに出会う島
 
ショートステイ 佐久島体験2002 リポート
2002年3月24日〜27日
ショートステイ 佐久島体験2002

 開催趣旨
平成13年度、地域の活性化を目指し「祭りとアート」をキーワードに年間を通してさまざまなイベントを開催してきました。今回の、「ショートステイ 佐久島体験2002」も、その一環です。
 
3泊4日の佐久島滞在によるこのプログラムでは、参加していただく皆さまに、「佐久島探検隊」 になっていただき、年齢、性別、職業などさまざまな視点で佐久島の魅力を発見してもらおうと いう趣旨でおこないます。ふつうの旅ではなかなか体験できない島民との交流や、島での生活 の体験、自分でなにかを発見していく喜びを提供できると思います。そして、ぜひ、それを見つけ ていただきたいと思います。
 
佐久島にたどりつくまでは、不便な思いもされると思います。けれど、20分間船に乗るだけで、まったく知らなかった三河湾最後の聖域、東海の松島とよばれる楽園、佐久島があなたを待っています。
このプログラムは、三河・佐久島アートプラン21の情報紙『佐久島からの手紙 Vol.4 』の紙面で、参加者を応募しました』
 
 
スケジュール&レポート

3月24日(日)

 弁天サロン集合/参加登録(14:00〜)
午後1時30分に一色渡船場を出る定期船が、弁天サロンのある西渡船場に着くのは20分後だ。渡船場から徒歩3分の弁天サロンへショートステイの参加者がやってきたのは、集合時間の少し前だった。今回のプログラムでは、10名の参加者を募ったが、直前のキャンセルが2名出たため、参加者は全部で8名となった。
 
 佐久島体験のためのレクチャー/参加者自己紹介/いにしえ分科会メンバーから、佐久島についての話(14:15〜)
ショートステイは、今後、より一層、佐久島の認知度を高めるために、アート・プロジェクトとは別の視点で佐久島のありようを見直すことを目指した。参加メンバーは、年齢・職業などバラエティに富んでいて理想的なメンバー。男女比半々というのもバランスが良かった。8名の参加者に、ショートステイの開催趣旨や、現在島で進行中の「三河・佐久島アートプラン21」について簡単なレクチャーの後、佐久島の活性化を目指して活動を続ける「島を美しくつくる会」のメンバーであり、島の歴史や伝統についての掘り起こしをおこなう「いにしえ分科会」の三宅さんから、佐久島に関する興味深いお話をうかがう。
 
 フィールドワーク 西地区探検(15:00〜17:00)
弁天サロンのある西地区の細い路地まで記載されている住宅地図を各自に配布し、メンバーを2つのグループに分けて、西地区の自由散策をしてもらった。各自に24枚撮りのインスタントカメラを1つずつ渡し、ショートステイ中に見つけた「私の好きな佐久島」を撮影してもらった。
 
 夕食(17:30〜18:00)
弁天サロンでの夕食は、島内の民宿から出前を取る。佐久島名物「大アサリ丼」など、海の幸を楽しく味わう。
 
その後佐久島キャンプセンターへ移動/入浴/ミーティング/9時以降自由時間、就寝
 
 
3月25日(月)
 キャンプセンター出発(7:15〜)
 朝食(7:30〜)
佐久島は老人たちの島、そして漁業の島でもある。だから、島の朝は早い。ショートステイ参加者も、宿泊先の佐久島キャンプセンターを朝7時過ぎに出て、朝食のため、合宿所にやってきた。ここは、アーティスト・イン・レジデンスで、アーティストやボランティアが滞在した民家で、かつての住民の生活の匂いもある。田舎でも、このような構造の民家が少なくなってきた。参加者からは「懐かしい」「おばあちゃんの家みたい」という声が聞かれた。
 
 丹梨まで朝の散歩(8:30〜)
朝食を採った西地区の民家から、次のプログラムの現場である東地区の最東端にある丹梨の浜辺まで30分ほどかけて歩く。気持いい朝の散歩。西地区から東地区までは、島民が「一号線(あるいは東海道)」と呼ぶなだらかな一本道をてくてく。東地区に入ると、海岸線から離れ、阿弥陀寺脇を通って、今度はけっこう急な山道に入る。丹梨の浜へ行くには、一山越えていかなければならない。途中で、島で信仰を集める弘法さん(以前は、島内各所に88ヶ所あった。今は50余り)のいくつかを通り過ぎた。佐久島の海岸はいろいろな顔を持っている。岩の海岸、砂浜……。丹梨の浜は、波に洗われたきれいな形の石の浜である。その浜辺を囲むように、季節の花である「浜ダイコン」が咲き乱れていた。
 
 漁師分科会指導による「わかめとり体験」(9:00〜)
今回、島の生活を体験してもらう目的で、「島を美しくつくる会」の漁師分科会メンバーによって、初めて「わかめとり体験」を実施してもらった。漁師の筒井さんと、民宿の主でもあり、ご自分で料理する魚も採っている鈴木さんのおふたりが、それぞれ船を出してくれた。参加者は2組に分かれ、島民の指導の元、生まれて初めてのわかめとりを経験した。見るのとやるのとは大違い。透明度の高い佐久島の海だが、他の海草とワカメの区別がなかなかつかないものだ。やっとワカメを見分けても、道具を使って上手くすくい上げるには、ちょっとしたコツがいる。それでも、1時間で結構な量のワカメを収穫して、みんな満足そうだった。春の海、ひねもすのたりのたりかな―。
 
 わかめ干し(10:30〜)
ワカメを採ったたら、今度は天日干しだ。弁天サロンの庭に網を渡して、みんなでワカメ干しをした。数時間後にはひっくり返して、万遍なく乾燥するようにする。とても簡単な作業のようだが、これもコツがあり、漁師さんや、他の島民に教えられながらの作業となった。
 
 美食分科会による「わかめを使った昼食づくり」/昼食(11:00〜)
「島を美しくつくる会」の美食分科会は、主に島内の民宿経営者たちが中心になって、島の新しい名物料理の開発などに取り組んでいる。今回は、「わかめとり体験」でも船を出してくれた民宿の主、鈴木さんが先生になり、ショートステイ参加者全員で、各種ワカメ料理づくりに挑戦した。採れたての新鮮さもさることながら、自分で採ったこと、料理も自分たちでつくったことなどで、その美味しさは格別だった。みんな大満足の笑顔。
 
 ひと里分科会おすすめの「春の花めぐり 椿ロード・ハイキング」(13:30〜)
昼食後の休憩の後、車で再び東地区へ移動。佐久島の北側にある入りが浦付近からスタートするハイキング・コースへ向かう。佐久島は、海の遊びも楽しめるが、キャンプセンターもあり、野山を遊ぶ楽しみも少なくない。島の北側を占める山には、東西をつなぐハイキング・コースが整備されていて、早春の佐久島の自然を満喫できる。早春から秋まで、温暖な佐久島は美しい花々の風景を楽しむことができるが、2月末頃から3月いっぱいは、このハイキング・コースがそのまま椿ロードとなる。タンポポ、スミレなど、ありふれた春の花も、のどかな佐久島の風景の中で、特別な花に見えるから不思議だ。
 
 夕食 18:00〜
ワカメとりに、椿ロードハイキング。この日は、本当によく歩いた。参加者の中には、3年前までリュウマチで寝たきりだった、という人もいた。医師の了解を得ての参加だったが、誰よりも佐久島を楽しんでいるように見えた。年齢を超えた交流も生まれているようだ。この日も、島内の民宿から、海の幸を中心にした仕出し弁当を取る。
 
その後佐久島キャンプセンターへ移動/入浴/ミーティング/9時以降自由時間、就寝
 
3月26日(火)
 キャンプセンター出発(7:15〜)
 朝食(7:30〜)
 フィールドワーク 東地区探検(8:30〜)
初日と同じく、参加者を2チームに分け、東地区の自由散策をしてもらった。とにかく、細かくあちこちを回っていたのに驚いた。アンケートによれば、一番人気は、新谷浜だったのは予想外。ここは、特に何があるというわけでもない浜辺だが、丹梨とは違い、砂と、波によってくだけた貝殻によってできている浜辺。そこにたどりつくまでの道は、島民によって整備されていて、気持のいい散策路になっている。今回、ショートステイの参加者は、佐久島の浜辺や、古い路地の風景などを心から楽しんだようだ。
 
 昼食 休憩(12:00〜)
昼食は、特にリクエストして民宿で「煮味噌」を作ってもらった。これは、以前、アーティスト・イン・レジデンスの時、アーティストやボランティアが島民の昼食に招かれ、ご馳走になった時に、とても美味しかったという経験から。ただし、島民にとってはあまりに簡単で、料理とも呼べないくらいの気軽なものであるためか、とても美味しいのに民宿や食堂などのメニューにはない。土鍋に赤味噌を入れて煮込むというシンプルなもので、各家庭によって入れる具はさまざま。今回は、カキが入っていたので、ちょっと豪華版かもしれない。みんな、ご飯を何杯もおかわりしていた。
 
 自由時間(13:00〜)
 入浴(17:00〜)
 夕食(18:00〜)
 
 西公民館にて、島民との交流会/盆踊り体験、佐久島太鼓を聴く(18:30〜20:30)
佐久島を体験するならぜひこれを! とおすすめしたいが、体験できるチャンスが少ないのが「西の盆踊り」と「佐久島太鼓」である。江戸時代から伝わる西の盆踊りは、代々、ひとりの人間によって歌い継がれているもので、その踊りは、シンプルだがなかなか美しい。現在の歌い手である、大葉さんにお願いして、さわりの部分を歌ってもらった。まず、島民に何順か踊ってもらい、その後、ショートステイ参加者の大部分も踊りの輪に加わった。
盆踊りと比べれば、佐久島太鼓に触れる機会は年に数回ある。とはいえ、元来奉納のための太鼓であるため、年に数回、祭りで披露されるくらいだ。アート・プランでは、この魅力的な佐久島太鼓をもっとたくさんの人に知ってもらうため、「太鼓祭り」というイベントをおこなっているが、ショートステイでも佐久島太鼓に触れてもらうことにした。参加者の感想は「エネルギーをもらった」というもの、「感動で涙が出た」「心が震えた」など。祭りでは、島民しか太鼓を叩くことはないが、今回は、島民が自主的に参加者に太鼓を叩かせてくれた。見るのとやるのとは大違いだったようだが、佐久島太鼓の深い響きと独特のリズムは、記憶に長く残るだろう。
 
その後佐久島キャンプセンターへ移動/入浴/ミーティング/9時以降自由時間、就寝
 
3月27日(水)
 キャンプセンター出発(7:15〜)
 朝食(7:30〜)
 ミーティング(9:00〜)
各プログラムに関するアンケート形式でミーティングをおこなった。不便なことも多かったと思うが、全体としては「とても楽しかった」、「ぜひまた来たい」という意見が大半だった。盆踊りや佐久島太鼓、わかめとり体験などは、ショートステイでなければなかなか経験できないプログラムだが、単なる散歩もとても楽しかったという意見が多かった。浜辺を歩くこと、春の花々を楽しむこと、懐かしい路地の風景など、自然と生活空間のどちらもが、佐久島の魅力と感じてもらえた。
 
 島民からのことば(11:00〜)
どうやって佐久島で3泊4日も時間をつぶせるのだろうか? と、島民から心配の声も出たが、参加者たちは滞在期間を満喫していた。そんな彼らに、島民から「佐久島を好きになって、また遊びに来てください」と心からのメッセージが送られた。
 
 解散(11:30)
 
 
参加者データ
性別
年齢
職業
現住所
来島数
交通手段

60
定年退職者
豊田市
十数年振り数度目


64
主婦
知多郡

電車

24
美術館職員
静岡市

バイク

31
病院カウンセラー
徳島市

岡崎市から車

14
中学生
一色町
よく来る


19
大学生
岡崎市
よく来る


19
大学生
豊田市
よく来る
電車

20
大学生
愛知郡

電車

 大学生2名は、アート・プロジェクトのボランティアとして何度も佐久島を訪れている。ただし、島内各所を歩いたのはこれが初めて。

早春の佐久島、椿ロードを歩こう
 
 
 
 
 
 

のどかな山道で春の花々と出会う
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
 
 
 
 

島民から島の歴史などの話を聞く
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

ふたつのグループに分かれて佐久島探検
 
 
 
 

佐久島には古墳が点在しています。 写真はキャンプセンター下の山の神塚古墳
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

島をあるく。ゆったりと過ごす。
 
 
 
 
 
 
 

ハマダイコンの咲く浜辺から船に乗る
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

漁師体験ではじめての「ワカメ取り」
 

ワカメの干し方を漁師さんに教わる
 

民宿のご主人とワカメ料理に挑戦
 

ワカメ料理のフルコース。満腹、満足
 
 
 
 

椿ロードは3月が見ごろ
 

ハイキングコースを歩く。のんびり歩く
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

島の東西を結ぶ通称一号線。運がよければヤギにも会える
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

400年の昔から伝わる西の盆踊りを島民から教わる
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

ショートステイの参加者たち
 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

このプログラムは、三河・佐久島アートプラン21の情報紙『佐久島からの手紙 Vol.4 』の紙面で、参加者を応募しました。
 
応募者10名。うちキャンセル2名で参加者は8名。
 
参加費5000円(プログラム参加費、宿泊費、食事代含む)
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■主催・問い合わせ先: 幡豆郡一色町
■共催: 一色町大字佐久島・島を美しくつくる会
■企画・制作: 有限会社オフィス・マッチング・モウル

早春の佐久島は浜ダイコンが美しい
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