三河・佐久島アートプラン21
佐久島体験2008 祭りとアートに出会う島
 
  
松岡徹展 『佐久島のお庭 其ノ三』
写真リポート1
梅林を抜けて続く小道。歩くのが楽しくなる。オズの黄色い道みたい。
 
左はお山の前の飛び石の小道。右はお山の西側にある謎の石積み。
 
右半分は第二期制作で、左側は今回制作した飛び石の小道
 
お庭の入り口の松の木。根本には佐久島地蔵が静かに立っている。

 
 
 
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【関連情報】
 松岡徹 アーティスト・イン・レジデンス 2009
 松岡徹 展 『佐久島のお庭 其ノ三』 開催のお知らせ
 ワークショップ 『佐久島のお庭の小道をつくろう』 写真リポート
 松岡徹 展 『佐久島のお庭 其ノ三』 写真リポート2

 
【過去の佐久島のお庭/参考情報】
 『佐久島のお庭』 写真リポート
 『佐久島のお庭 ―夏雲奇峰の巻―』  写真リポート
 
【同時期開催】
 佐久島アート・ピクニック 2008
 

松岡徹展
佐久島のお庭 其ノ三
2009年2月28日(土)
      〜3月31日(火)
会場:東地区・大島
 
アーティスト・イン・レジデンス
総日数:23日
制作ボランティア:のべ 64名

 
 
梅は咲いたか……
 
2005年3月。佐久島のお庭の第一期制作が完了した時、まだ、お庭のある大島は寒々とした景色だった。お庭は、何もない荒れ地のような空間に突然現れた。平行して、島民による「大島梅林計画」がスタートしたが、元々赤土のやせた土地と潮風に直撃される過酷な環境の元、梅の成長は遅々として進まず、本当に梅林なんてできるのか、信じられないというのが正直なところだった。
 

 
佐久島のお庭づくりにはたくさんのボランティアが制作サポートとして参加してくれた。同じように、梅林には、島民の呼びかけで、島外のボランティアのみなさんが額に汗して多くの梅が植えられた。お庭の手入れの中心になっていたのは、当時農協の職員であり、佐久島活性化の中心的存在で「島を美しくつくる会」のメンバー、高橋高司さんだった。
 

 
その高司さんが、昨年夏、病のために亡くなった。大島の公園整備に尽力してくれた大切な人を失い、私たちは途方に暮れる。けれど、佐久島の活性化事業は動き続ける。2009年1月、『日本の里 100選』に選ばれた佐久島には、これまでには考えられなかった数のボランティアが訪れ、梅林づくりに力を貸してくれた。2009年3月、大島の、佐久島のお庭には、初めて育った梅の木々が美しい花を咲かせた。高司さんに見せたかった、優しく香る梅林の景色――。
 
 

 
生きているお庭
 
満開の梅林の中で、佐久島のお庭の第三期制作が進められた。育っていく梅の林を抜ける50メートルほどの舗装されていない道を、「佐久島のお庭の小道」に作り替えた。くねくねと楽しく曲がりながら、小道には、丹梨海岸で拾った小石や、島民が寄付してくれたお皿、個人やINAXライブミュージアムの紹介でいただいたタイルなどが、かわいらしく埋め込まれた。
 
他にも、お山の前の空間と、高台の上にも飛び石の小道がつくられた。走ったり、スキップしたり……。いろいろな歩調にあわせて、小道はうねうね延びていった。そして、第三期制作の要のひとつがお庭の入り口の松の木の下に現れた「佐久島地蔵」だ。
 
(文責:オフィス・マッチング・モウル 内藤美和)
 
※『佐久島のお庭』は展覧会終了後も引き続き常設作品として見学できます
 2008年度 全記録
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■主催: 幡豆郡一色町
■共催: 一色町大字佐久島・島を美しくつくる会
■企画・制作: 有限会社オフィス・マッチング・モウル


3期に分けて広がってきたお庭のスケール。端から端まで100メートルくらいある。立派になって……(涙)。
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