三河・佐久島アートプラン21
佐久島体験2011 祭りとアートに出会う島
ふるかはひでたか×松岡徹
『佐久島・土弘法』
写真リポート
ふるかはひでたか×松岡徹『佐久島・土弘法』の展示風景
金剛界曼荼羅を現したふるかは土弘法 胎蔵界曼荼羅を現した松岡土弘法
佐久島らしい亀乗り弘法は松岡作品 ふるかは作品はイケメン弘法さま
長らく藪の中に忘れられていた弘法さまを挟んで新たな土弘法が並んだ
関連情報
ふるかはひでたか×松岡徹『佐久島・土弘法』 開催のお知らせ
2011年度全記録
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ふるかはひでたか×松岡徹
『佐久島・土弘法』
会期:2011年7月30日(土)〜9月25日(日)
会場:弁天サロン内ギャラリー
会期中来場者数:約4000名
95年前、大正5年に佐久島で始まった「佐久島弘法八十八ヶ所巡り」は、過疎と高齢化によって、年々衰退の一途をたどっていた。2009年から、八十八ヶ所の祠を完全復活させるための「佐久島弘法プロジェクト」では失われた祠の新築、リノベーションを3ヶ年計画で行っている。 しかし、失われたのは祠だけではなく、祠の中におさめられていた陶器製の弘法大師坐像の数も足りなかった。
今回、「佐久島・土弘法」展では、アーティストの ふるかはひでたか と松岡徹に依頼し、新たに制作してもらった陶器製の弘法大師坐像を弁天サロン内ギャラリーに展示した。展示レイアウトは ふるかはひでたか が担当。
ギャラリー入口を入って正面には、今年大山の藪の中から発見された崩壊した祠から見つけ出した古い弘法大師坐像を挟んで、ふるかは、松岡両アーティストの新作の弘法大師像を展示した。右側の壁には「空」と書かれ、金剛界曼荼羅のかたちに合わせて ふるかはひでたか 作品を配置、左側の壁には胎蔵界曼荼羅のかたちに合わせて松岡徹作品を配置した。
ふるかは、松岡両作品ともひとつの型で制作されているが、ふるかは 作品は、素焼きの他、黄色、黒、茶色の釉薬をかけた4タイプが作られた。また松岡作品は、すべて釉薬をかけない素焼きで作られたが、こちらは赤みがかったもの、白っぽいものなど、異なる土で同じく4つのタイプの弘法大師坐像が制作された。
展覧会終了後、2月の学生による祠のリノベーションが完了した後、それらの祠と、現在管理者がおらず、空き家になっている祠におさめられた。3年かけて完了した「佐久島弘法プロジェクト」は、2009年のみかんぐみによる4棟、2010年の小川次郎と長岡勉による2棟、2011年の学生によるリノベーションの9棟と、このアーティストによる土弘法の制作によって完成した。
佐久島弘法巡りをしながら、祠の中に現代美術のアーティストによる新たな弘法大師坐像を見つけてほしい。
(文責:オフィスマッチングモウル
内藤美和)