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  伊藤誠 今村哲 小川信治  
  小林孝亘 設楽知昭 染谷亜里可  
        東野司

1/4 2002
 
1

前日、自宅付近が30センチの積雪に見舞われ、身動きが取れなかった今村哲、染谷亜里可が午後2時近くになって、ようやく市民ギャラリーに車2台でたどり着いた。同じく昼ごろやってきた伊藤誠とともに、いきなりエンジン全開で設置作業。資料作成のために、私は午後6時半に事務所へ戻ったが、ほとんどの作家は午後9時まで搬入作業を続けた。忙しい展示作業の合間に、作家たちに作品についてインタビューする。ものすごくおもしろい。このインタビューを元に、会期中の土曜、日曜日の午前11時と午後3時に、展覧会を楽しんでもらうためのギャラリーツアーをおこなう。お時間のある方は、ぜひお運びいただきたい。さて、明日はいよいよオープニングだ。よいお天気になりますように。
 
 
1/3 2002
 
2

搬入一日目。早朝、カーテンを開けて悲鳴。テレビのニュースを見て絶叫。憎らしきかな、見事な雪景色である。会場の名古屋は27年振りに積雪記録の更新だと――。午前中、設楽知昭と連絡を取り合い、とにかく来られる人だけ来る。危険を冒さないということで搬入は作家個々人の判断に任せるということにした。私も、大量の荷物を会場まで運ばなければならず、身ひとつで行っても本日の準備がままならない。午前11時、路上の雪が溶けかけ、陽が差すのを確認して車で名古屋へ向かう。住宅地と違い、大通りは道路にほとんど雪はない。楽勝、楽勝、と鼻歌まじりに豊田市に突入する頃には吹雪。さらに、名古屋へ近づけば近づくほどどんどん雪景色がディープになる。幸い、会場の市民ギャラリー矢田まで、大きな道路を通ってきたので無事たどり着くことができた。しかし、道路から市民ギャラリーの駐車場へ入る5メートルほどの広い歩道が積雪10数センチで車を入れることができない。この日の最初の仕事は、正月休みを返上して搬入日を一日増やしてくれた市民ギャラリーのスタッフの方々といっしょに歩道の雪かき。荷物だけを12月中に搬入していた小林孝亘がすでに到着して作業を開始していたが、設楽が1時間後に付くと、4日に搬入予定の伊藤誠は別として、地元組の小川、染谷、今村が車が出せないということで本日の搬入を断念。明日、一日で4人の設置が時間内に終わるか、不安まみれとなる。しかし、四日市の実家で居ても立ってもいられなくなった小川が名古屋へ戻りアトリエから電話をくれた。ということで、私が車を出し、小川信治と作品をいっしょに搬入。とにかく6人中3人はこの日、だいたいの設置が終わり、ほんの少し安堵する。帰りに小林を宿泊先のビジネスホテルへ、小川を自宅へ送り届け、本日の仕事は終了。明日は天気でありますように。
 
 
1/2 2002
 
3

ファン・デ・ナゴヤ美術展2002 『仲介者たち』の搬入が明日から2日間にかけておこなわれる。しかし、年が明けてからの急激な寒さは、ここに来て加速している。夜のニュースでは、一宮〜豊田間の高速道路が雪で通行止めという。名古屋はその真ん中あたりに位置するので、結構降るかもしれない。明日は、伊藤誠をのぞく作家が搬入と展示をおこなう。みんなちゃんとたどりつけるだろうか? そう思いながら窓の外を見たら、案の定積もっているではないか。プロジェクトには、予期せぬ出来事が起こることが多々ある。
 
 
1/1 2002
 
4

戦前の社会が、戦後の荒廃の時期を経て、急速に現代の日本の原型を形作ってきたのは、東京オリンピックが契機といわれている。東京オリンピックが開催された1964年(昭和39年)、展覧会の出品作家で最年長の設楽知昭、伊藤誠は9歳。一番若い今村哲と染谷亜里可が3歳だ。東京で起こった変化が地方にももたらされるまでには、今よりももっと時間がかかった。彼らが小学生から中学生になる時期に、社会は劇的な変化を見せている。その変化ははじめ進歩というかたちで姿をあらわした。そこには希望があった。やがて進化には光だけでなく影の部分があるということを目撃する。彼らを育んだ時代について、展覧会の会期中、作品を通してじっくり考えてみたい。
 
 
12/31 2001
 
5

ファン・デ・ナゴヤ美術展2002 『仲介者たち』の出品作家たち。彼らの作品はある種の寡黙さの中にある。そこにあるのは、「ことば」で安易に置き換えがたいもの――。「ふかくみること」によってしか、すくい取ることができない密やかなものだ。これらの、静かなアートは、作家たちの、ことばに頼らない試行錯誤の中から生まれたため、現代の饒舌な社会の潮流とは距離を置く。加えて、彼らが地方を活動の拠点としている (名古屋出身の伊藤誠は現在埼玉県在住。小林孝亘はタイ、バンコク。その他のメンバーは愛知・三重在住) ことで、物理的な距離もそこに加わる。けれど、今、彼らの作品は、静かだがたしかなちからで私たちの深い部分に語りかけてくる。そのちからに、展覧会で出会って欲しい。
 
■1月5日(土)の展覧会初日のオープニングパーティーでは、6人のアーティスト全員と、カタログに2本の短編を寄せてくださったSF作家の東野司氏が出席する。
(文責/オフィス・マッチング・モウル 内藤美和)


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