Office Matching Mole on the Web
オフィス・マッチング・モウル 週刊モグラ屋通信 38


本日の担当:内藤
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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 週刊 モグラ屋通信 第88号 2004.4/2  

24日に 佐久島体験/ショート・ステイ2004 が、平田五郎展『佐久島空屋計画3/大葉邸』 が31日に終了して、今年度の佐久島でのアート・プロジェクトの企画すべてが終了します。ふぅ。今年もいろいろなことがありましたなぁ…。ただ、ひとこと言えるのは、今年開催された3つの展覧会は、過去2年間のどの企画よりも来島者、島民ともに反響が大きかった、ということです。プロジェクトの初めから常設設置を目的にしていた 平田五郎展『佐久島空屋計画3/大葉邸』 と違い、約2ヶ月の期間限定で開催した 木村崇人展『佐久島で地球と遊ぶ』 と、 松岡徹展『どこか、おかしい。』。ところが、展覧会が終了しても「会期の延長」を求められ、その延長期間が終わって作品を撤去した後も、「作品の復活」を望む声が多く寄せられました。これは、どうしたことでしょう?
 
3年に渡って、佐久島の人たちとアートによる地域活性化をおこなう中で、たくさんの葛藤がありました。「島のためにがんばってくれてありがとう」という気持で私たちの活動を応援してくれる人は少なくありませんでしたが、そこに「アートである意味が果たしてあるのか?」という、考えだすと底なし沼にはまり込んでしまうような根本的な問題が、たえず突きつけられていたのも事実です。その問題が完全に解決されたわけではもちろんありませんが、島民が散歩しながら木村、松岡作品を楽しんでいるのを目にした時、その楽しいという気持を伝えられた瞬間 「やはりアートには大きな力があるのだ」 と、改めて思ったのです。誤解をしてもらいたくないのは、佐久島で制作してきたアーティストたちは、島や人に対して、多くの思いがあるのは事実ですが、「活性化のために作品を作った」のではなく、「佐久島という特定の場所で自分にできる表現を誠実におこなった」ということです。
 
ともすれば、彼らのその誠実さが、馬鹿な―もとい、世間知らずなアート村の住人たちに「活性化の名のもとに妥協をしている」などというたわけた―もとい、ある種ありがちな発言を引き出したりすることもありましたよなぁ。「美術史的に云々かんぬん」とか ――(ためいき、脱力&「一生言ってな!」みたいな…。っていうか「うるさいよっ!」←逆ギレ気味)。まぁ、そう見えるのは、アート・プロジェクトに『佐久島体験/祭りとアートに出会う島』というキャッチ・コピーを付け、時に、アーティストやデザイナーの押し出す「コジャレ系志向」にダメ出しをしまくり、「ベタ系志向」で広報を推し進めている私の責任なのでアーティストがとやかくいわれる筋合いはないのです。開き直るわけではないのですが、アートがホワイト・キューブ以外の場所に出て行った時の、最良の方法はこれだ! という答えはないわけで、現時点で、オフィス・マッチング・モウルが佐久島という固有の場で出した答えはこれだ! というしかありません。ただ、木村、松岡作品を通して、なんらかの心の動きが島民 (その大部分が「美術館」や「画廊」という場に一度も足を運んだことがない。現代美術どころか、アカデミックな美術作品であっても見たことがない。ただし、よく考えてみれば、美術館のない地域に住んでいるある程度以上の年齢の日本人としては普通の状況。) に生まれたことは事実で、それがたとえ一部の人にせよ、今年度の佐久島でのアート・プロジェクトは、地域とアートの関係性の中で、新たな一歩を踏み出したと自負しております。文句あるかい? 千里の、それも茨の道も一歩から。うりゃぁ!
 
 
現在進行形の仕事
三河・佐久島アートプラン21 『佐久島体験2003 祭りとアートに出会う島』 企画・制作/4月2日更新/
岡崎市シビックセンター 内田修ジャズコレクション 展示コーディネート/継続中
 

本日の担当:池田
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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 週刊 モグラ屋通信 第89号 2004.4/13  

すでに将来への「覚悟」を決めているマッチング・モウル (それは私と内藤の心の内に秘められておりますが) にとって、この春めいた陽気であっても、気持ちだけはつねに戦闘態勢。先回の内藤の「アートのちから」話には、私も痛く同感しました。
 
佐久島の主な産業は漁業ですが、とにかく島民のみなさんはよく働きます。早朝というか夜中から漁に出かけ、休日も漁の網の準備やなんやらで、いつも働いています。佐久島に限らず、世の中のほとんどの人は、毎日ひたすら黙々と働いています。朝から晩まで真面目に働いても生活が豊かになるでもなく、時に社会情勢に左右されて犠牲になるのは小さな町工場だったり、環境が破壊されて影響をうけるのは農業や漁業にたずさわる人びとだったり…。そんな人びとにとって、パチンコでもカラオケでもない、アートなんてものは、訳がわからん不可解で無用なものと思われてもしょうがないわけです。で、こちらもいろいろ努力をするわけですが、結局のところ、肝心なのは「誠実さ」に尽きるというか、そこに落ち着くのではないかと私は思っています。あるとき、町工場を営む父が言いました。「〈アート〉とやらも〈アートの仕事〉とやらもよくわからんが、お前が〈アート〉を好きで一生懸命なことだけは、わかる」。そんなもんです。
 
アーティストの表現に対する誠実さ、島の人びとの漁業に対する誠実さ (海という自然への畏敬も含めて) 、世の中の働く人びとの仕事に対する誠実さ、詰まるところ人間としての誠実さが、人の心を動かすし、結びつけたりもする。もちろん美術だから、作品としてもちゃんとしていてほしいと思うんだけど、なんかこう「思い」のようなものを現実の「かたち」にするっていうことは、ものすごくエネルギーがいるし、精神力が求められる。表現に対する誠実さ、自分自身への誠実さがなければ成し遂げられないことだと思います。作品を見れば、それをつくったアーティストもわかるというもの。たとえそれが狂気であったとしてもです。それが伝わってこない作品は、まだまだ足りない、と私は思います。
 
とかなんとか言っちゃって、じゃあ、あんたはどうよ! なんて言われると困るのですが、最近はこの怠け者の自分に鞭打って、仕事はためない (これすごく大変) 、約束 (締切) は守る (これもギリギリ…) といったあたりまえのことを、とにかく毎日きちんとやっていこうと努力しております。お世話になっているすべての人たち、そして何よりもかけがえのないうちのスタッフ内藤&山口&ボランティアたち、あたたかく見守っていてください。
 
さて、細木数子の六占星術によると、天王星人(+)の私、今年6月から始めたことは今後大成功するらしいので、ただ今ひそかに準備中。 また、現在、岡崎市シビックセンター資料室では「内田修ジャズコレクション7」を開催中。今回は日本ジャズのプロデューサーとしての内田先生の魅力を紹介するつもりでしたが、また次回。
 
 
現在進行形の仕事
三河・佐久島アートプラン21 『佐久島体験2004 祭りとアートに出会う島』 企画・制作/4月13日更新
岡崎市シビックセンター 内田修ジャズコレクション 展示コーディネート/継続中
 

本日の担当:山口
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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 週刊 モグラ屋通信 第90号 2004.4/19  

みるみるうちに季節は変わり、半そでがちょうどいい日が続きます。こんな季節は、外に出て新緑を楽しみながら木陰ですごすのが最高! 先日、マッチングモウルの三人も、事務所の庭の木陰でお昼ごはんを楽しみました。しかもメニューは焼きたての石窯ピッツア! 事務所の大家さんが、最近なんとお庭に石窯をつくり、それで焼いてくれたのです。もうそのピザのおいしさといったらっ!! おやつにあんパンとコッペパンもいただいて、ああ、幸せ。入社早々楽しいこと続きです。いっぱい働かなければ! (▲写真1:事務所の庭に設置された問題の石窯)
 
 
さて、気づけばゴールデンウィークはもうすぐそこですね。お出かけの計画はもうお決まりですか? まだという方にぜひオススメなのが佐久島です! 5月8日(土)から、 設楽知昭展『佐久島の恋 ― FOLIOS ―』 に、 「弘法巡り+アートピクニック 」、それに実験的ミュージアムショップ「 となりのおみせプロジェクト 」が始まり、楽しいイベントが目白押し! アートも海も山もめいいっぱい楽しめて、充実した休日になること間違い無し! ゴールデンウィークに行けない人も7月まで(「となりのおみせ」は10月まで)開催していますのでぜひ、気持ちのよい初夏の佐久島においでくださいませ。その際は日焼けどめクリームをお忘れなく……。      (▲写真2:たまにはモグラ屋も優雅なランチタイム)
 
 
現在進行形の仕事
三河・佐久島アートプラン21 『佐久島体験2004 祭りとアートに出会う島』 企画・制作/
  設楽知昭展『佐久島の恋 ― FOLIOS ―』 5月8日スタート!

岡崎市シビックセンター 内田修ジャズコレクション 展示コーディネート/継続中
 

 
     
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