Office Matching Mole on the Web
オフィス・マッチング・モウル 週刊モグラ屋通信 73



 本日の担当:内藤
 
 
 
 
 
 【今週のひとこと】

池田/最新のマッサージ器をやってみたいです。特に足裏!!
 
 

黒目/町ではバーゲンをやっている。私も行きたい。でも資金が……。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
Top
Bottom

 

 週刊 モグラ屋通信 第164号 2009.7/1  

6月29日晴れのち曇りのち雨。前日は佐久島で潮風に吹かれながら 古墳見学 をしていたのに、翌日は山歩き。東西3キロ弱しかない佐久島と違ってこの日歩いたハイキングコースは片道7キロ。佐久島では最高峰の秋葉山が標高32メートルなのですが、こちらは標高800メートル。昨日と今日ではえらく環境の違うモグラ屋です。気分転換のハイキングじゃあないですよ。仕事なんです仕事。
 
登ったのは本宮山。豊川市・岡崎市・新城市にまたがるハイカーに人気の山です。南の豊川側には本宮山ウォーキングセンターなるものがあるらしく、そこから山頂まで4つほどの異なるコースで登ることができる、らしい。私も今を去ること30年前、高校の頃に「本宮山登山」の経験があります(黒目ちゃん、まだ生まれてません)。でも今回、私たちが登ったのは北の岡崎側からのマイナールート。メンバーは私と黒目ちゃん、そしてアーティストの松岡徹。松岡さんも子どもの頃にこのハイキングコースを歩いたことがあるらしい。こちらもほぼ25〜30年振りくらいかな?   [ 上写真 :ハイキングコースを歩く松岡さんと黒目ちゃん。コースはほとんど渓流沿いで、マイナスイオンを浴びながら歩く気持ちのいい道でした ]
 
写真を撮ったり、見所をチェックしたりして、コースの半分くらいまでは、軽快に進む私たち。途中、「富貴橋」という小さな橋を渡る時、橋に昭和三十八年に作られたというプレートを発見した私は、「同い年の橋よ!」と記念撮影。「46年も経つと、こんなに古びちゃって……」としみじみしていると、黒目ちゃんが「味わいがありますね!」とよくわからない快活さで応えてくれた。ありがとうね。その後、走り抜ける猿を目撃したり、清らかな鳥のさえずりに心を洗われたり、黒目ちゃんが鹿の骨(推定)を発見したりと、山歩きならではの楽しいできごとが次々と。ハイキングって楽しい!  [ 上写真 : 同じ年の橋と歴史を分かち合う内藤と鹿の骨で遊ぶ黒目ちゃん ]
 
しかし、日頃の運動不足がたたり、急な坂道が続くようになる後半は相当苦しくなりました。「30キロくらい余分な荷物を持っているようなもの」という松岡さんと「いやぁ、15キロくらいかな?」という私が贅肉自慢している間に、後から来た中年ハイカーのご夫婦にぐんぐん追い抜かれていきます。つづらおりの坂道を振り返ると、ずいぶん高いところまで登ってきたのがわかり、それで若干苦労が報われたような気がしたり……。あと1キロくらいでゴール、というあたりで池田から携帯に「山頂に着いたよ〜!」との電話がありました。
 
そう、さすがに往復14キロというのはたいへんなので、車で山頂に迎えに来てもらうズルい私たちなのです。山頂付近の開けたあたりに出ると、いろんな放送局の電波塔やらなにやらがSFみたいに林立していて、自然ではないけど、これはこれでおもしろい風景。池田が待っている頂上目指してあと少し、という最後のひと登りが、それまでで一番きつかった!! ゴールで池田が「がんばれー!」と手を振っているのが見えるんだけれども、すごい急坂でしかもガタガタの悪路。最後には意識がもうろうとしてきて、長い道を苦しい思いをしてひたすら歩いてきた先人への思いが、なぜか走馬燈のように駆け巡るのだな、これが。
 
こういう苦しい時に思いつくことってとても妙で、私の頭の中には「ああ野麦峠、八甲田山死の彷徨……」など、比較するのもまったくおこがましい「苦しい思いで歩くイメージ」が次々に沸いてくるのですよ。しまいに「出エジプト」という言葉が脳内に浮かんだ時には、半笑いになりましたが……。そのあたりで、まさに這々の体で山頂にたどりついた私たちです。   [ 写真 :(たかが)800メートル登っただけでよれよれになっている軟弱な一団。剣岳の人たちに申し訳ない ]
とにもかくにも本宮山を制覇した私たちは、池田が持ってきてくれたお弁当を眺めのいい場所でいただきました。こういうのってすごく久しぶり。3時間かけて登ってきて食べるコンビニ弁当は特別な味がしました。そこからは、三河湾もばっちり見えて、山の向こう、ちらっと見える島影に「あれ、佐久島じゃない?」と感動を新たにするのです。「数日後にはまた島だな」とか、すぐに現実に引き戻されちゃうわけですが。でも、松岡さんに「こういう仕事してるあなたたちは幸せだよ」と言われて、そうだなぁ、確かにそうです。登頂の喜びとお弁当の美味しさに加えて、幸せまでかみしめることができました。松岡さんはいつもこんな私たちに付き合わされて、幸せでなんでしょうか?
 
お弁当を食べた後は、山頂近くの砥鹿神社奥宮へお参りに行きました。砥鹿神社 は愛知県の東半分である三河国の一之宮として、古くから信仰を集めている神社。里宮は豊川市にあります。実は初代アシスタントの潤子ちゃんは、3年前、この奥宮で結婚式を挙げたのです。私と池田は里宮での披露宴に出たのだけれど、奥宮に来るのはこれが初めて。「ここで結婚式を挙げるなんて潤子ちゃんらしいなぁ」なんて、わかったようなわからないような感想を述べ合う私たちでした。
 
そんな、かすかなご縁のある本宮山に続く森を舞台に、これから私たちの新しい仕事が始まります。そうそう、一ヶ月前に 木村さんと森を歩いた のもこの新しいプロジェクトのためです。海(島)も楽しいけれど、山(森)もいいですよ! 詳細は追って近日報告乞うご期待。   [ 写真 : 海抜800メートルの本宮山山頂から三河湾をのぞむ場所でお弁当をつつくの図。最高ですわ! ]
 
 
現在進行形の仕事
三河・佐久島アートプラン21 『佐久島体験2009 祭りとアートに出会う島』 企画・制作/7月1日更新
岡崎市図書館交流プラザ 内田修ジャズコレクション 展示コーディネート/継続中
岡崎市図書館交流プラザ岡崎むかし館 『暮らしの道具 〜今と昔〜1』 展示コーディネート/〜10月6日
 


 本日の担当:黒目
 
 
 
 
 
 
 
 【今週のひとこと】

内藤/2日間ふるかはさんの展示に立ち会って、でもまだ終わらない。なんというマイペース……、と思ったら、しまった、彼はB型だった! おそるべしB型の人(さらに作家)。
 
 

池田/黒目ちゃんにアレルギー症状発生。お腹まで見ちゃいました。早く治れ〜!
 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
Top
Bottom

 

 週刊 モグラ屋通信 第165号 2009.7/8  

気がつけば2009年上半期が終わり7月に突入です。今回のモグ通は、夏生まれなのにどちらかというと冬が好き、でもレジデンスをやるなら冬より夏がいい黒目がお送りします。
 
モグラ屋では、某雑誌のB級グルメ特集 (佐久島の大あさり丼も掲載されていました) をみて、これ食べてみたい! 気になる! と仕事中の息抜きに話しています。中でも「白いたい焼き」と「白いワッフル」が近くで買えるらしく、初代アシスタントの潤子さんが事務所にいらっしゃる日、「おやつに買ってこよう!」ということになりました。今回は、白いワッフル、正式名称「もっちふる」を買ってきました。名前からもわかるように、生地がもちで中身があんこという代物です。みんなでおいしく頂きました。他に、あんこチーズ味もあるというので驚いていたら「知立の大あんまきでもあるよ」といわれ、愛知は小倉トーストといい面白い組み合わせ、でもおいしくてはまってしまう食べ物が多なぁと、島根県人としてしみじみ思いました。  [ 写真 :初期モグラ屋メンバー集合&潤子ちゃんの子どももいっしょに“もちっふる”]
 
話は変わって先日、佐久島とジャスの準備で忙しい合間をぬって、池田と「碧南市哲学たいけん村無我苑」へ行ってきました。なぜかというと、ちかさんと私で愛知県主催の「アーツ・チャレンジ」の仕事をした時に搬入搬出の手伝いをしてくれた学生さんがグループ展の案内をくれたからです。近隣の西尾、一色には仕事でよくいきますが、機会がなく初めての碧南でした。展示を見て、去年新しく開館した「碧南市藤井達吉現代美術館」に行ってさらっと帰ってくるつもりだったのですが……。行って見たら、すごく気になる街でした。
 
まず、地図を頼りに「哲学たいけん村」へ。細い道から住宅街に入っていくのでかなり不安になったのですが、意外に広い施設できれいな庭園や茶室もありました。雨上がりだったので緑が鮮やかですっかり観光客気分。展示がしてある無我苑は、うってかわってコンクリートうちっぱなしの現代建築。しかし、池を覗き込むとそこに敷き詰めてあるのはタイルではなく、なんと瓦! 地域色を取り入れたスペース(?)と展覧会を見て、いろんな意味で驚かされました。  [ 写真 :雨上がりの庭園はみずみずしくてとても気持ちよい空間でした]
 
次の目的地の美術館に向かう途中も、とにかく古くてかつ雰囲気のある建物が目についてしまい、運転しながらよそ見しまくりでした。美術館のある碧南駅前の大浜てらまち地区も、とにかく古い感じの町並みで最高でした。美術館で手に入れた「へきなんタウンマップ」を見ると駅周辺はお寺だらけで雰囲気があるのも納得。さらに、驚いたことに車から降りると醤油のような豆が発酵する匂いが! 碧南は「みりん」「酒」「しょうゆ」「たまり」「みそ」などの醸造業の伝統産業が息づいているそうで、実際に美術館の向かい側には、「みりん時代館」なる見どころスポットがあるとのこと。
 
引き寄せられるように「元祖・三河みりんのふるさと」という看板にわくわくしながら細い道を入っていくと、ほのかにみりんの香りが漂ってさらにテンション上昇! おもむきのある大蔵は、なんと220年前から現在まで、みりんを成熟するために活躍しているのだそうです。短い滞在時間でしたが、とにかく驚きの連続で観光気分をすっかり満喫できました。 [ 写真 :1980年代生まれなのに「昭和な女」の黒目ちゃんはこのレトロな雰囲気に興奮です]
 
ちなみに、公共交通機関で佐久島にいく場合、吉良吉田駅からふれんどバスを使うルートがあるのですが、このバスは名鉄碧南駅からも乗ることができるので、うまく時間を利用すれば佐久島とセットで楽しめるのでは? と思いました。佐久島の一昔まえのんびりとした風景が好き、という方におすすめ観光コースです。佐久島では、「佐久島大学2 佐久島ボランティア考」が無事に終わり、次は、ふるかはひでたか『佐久島物産展』が始まります。展覧会初日の交流会では、面白くておいしい、ふるかはさんの演出があります。ぜひ7月11日(土)、佐久島弁天サロンにお越しください。モグラ屋一同、皆さまのお越しをお待ちしています!
 
 
現在進行形の仕事
三河・佐久島アートプラン21 『佐久島体験2009 祭りとアートに出会う島』 企画・制作/7月8日更新
岡崎市図書館交流プラザ 内田修ジャズコレクション 展示コーディネート/継続中
岡崎市図書館交流プラザ岡崎むかし館 『暮らしの道具 〜今と昔〜1』 展示コーディネート/〜10月6日
 


 本日の担当:内藤
 
 
 
 
 
 【今週のひとこと】

池田/ワタシ、40過ぎだけどお化粧してお洒落するから見ててよね、Sさんっ(怒)。
 
 

黒目/最近の体の不調は骨盤のゆがみが原因かも!? 整体行きたい。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
Top

 

 週刊 モグラ屋通信 第166号 2009.7/23  

7月15日快晴。私と黒目ちゃん、そして現在佐久島で個展 『佐久島物産展』 が開催中のアーティストのふるかはひでたかさんと、およそ40年振りに復活した佐久島・西地区、津島神社の 天王祭り に出かけました。三河・佐久島アートプラン21では、3年前から8月15日に開催される 祭り舟引き の約50年振りの復活を提案し、協働参加(祭り舟をアーティストとボランティアが制作)していますが、今回の 天王祭り は、アート・プロジェクトとは無関係に、西地区の島民によって自発的に復活にこぎ着けたのです。
 
民宿の多い東地区と比べて、人口も少なく、若者率も低い西地区は、祭り囃子を担う笛師のお年寄りが高齢のために亡くなったり、祭から引退したりするなど、祭りの存続の危機が続いていました。個人的に祭り好きでもあり、また佐久島太鼓ファンの私としては、西の祭りの将来を考えると、心配で心配で仕方がありませんでした。でも、地元の伝統に対してよそ者にできることはそれほど多くないのです。ここ数年は東地区の有志が西の祭りの応援に来て、なんとかかんとか祭り囃子の体裁が整う、という状態でした。長年、西の祭りをもり立ててきたお年寄りたちにも諦めムードが漂っていました。  [ 上写真 : 西公民館前から始まる太鼓の打ち込み。BS日テレも取材に来てました。晴天でよかったね! ]
 
西地区で、最初の異変(?)を感じたのは、半年ほど前です。それまで、ほとんどアート・プロジェクトに無関心なばかりか、島の祭りにも積極期に参加しているとはいえなかったひとりの漁師さんが、私たちにいろいろ話しかけてくれるようになったのです。それまでほとんど話をしたことがなかった方でしたが、島の魅力を語り、新しい観光スポットの提案などの話が出てきて、がぜん、前向きモードです。
 
そうこうしているうちに、その漁師さんの息子さんを含む西地区の若い世代が祭り囃子の篠笛練習を始めた、という話を聞きました。長老たちはどんなにか嬉しかったことでしょう。若者たちに「せっかく笛をやっているんだから、途絶えていた天王祭りの太鼓の練り歩きを復活させよう」と声をかけたのは、長老たちだったそうです。老いも若きも盛り上がり、あれよあれよという間に、この日の祭り復活となったのでした。  [ 右写真 :今回篠笛の猛特訓をした祭り復活の立役者、西地区の若い衆のみなさん ]
 
弁天サロンであれこれ雑用をしていると、太鼓の音が聞こえてきました。いよいよ 天王祭り のスタートです。黒目ちゃん、ふるかはさんといっしょに、津島神社に奉納する日本酒の一升瓶と、笛師の若い衆への差し入れの缶チューハイ1箱を抱えて急いで西公民館へ向かいました。抜けるような青い空、美しく続く西地区の黒壁の集落に、色とりどりの天王さんの笹飾りが美しく映えているのを見ただけで胸がいっぱいになるのです。  [ 左写真 :天王さんの笹飾り。短冊には七夕みたいに願い事が書いてあり、お盆に使う提灯がたくさんつり下げられていました ]
 
そこで私が見たものは、西地区の若い衆が懸命に祭り囃子の篠笛を吹いている姿と、それを見守るお年寄りたちの、とてもとても幸せそうな笑顔でした。三河・佐久島アートプラン21がスタートする時、私たちが目指したものがまさにそこにあったのです。自分たちの伝統文化への誇りと自信が……。
 
祭りに初めて笛師として参加した若い人が私に声をかけて言いました。「いっしょに練習しようよ、もう島の人みたいなもんじゃない」。そこにあるのは、自分たちの伝統への誇りと、その理解者に対して大きく開かれた心の扉。沸き上がる誇りと自信は、言葉になってあふれていました。あの、熱心に私たちに語りかけてくれた漁師さんにも。
 
「機が熟した」ということなのかもしれません。別に私たちがいてもいなくても、アートがあってもなくても、彼らはそうなったのかもしれない。じたばたしていた数年間のあのはがゆい思いが彼らの姿を見て吹っ飛びました。あまりに空が青く、あまりに祭り囃子が懐かしく、涙が出そうになりました。半分泣いて半分笑う天王祭りの午後――。佐久島と出会えたことを心から感謝した日。  [ 写真 : 祭りには佐久島小・中学校の子ども達も応援にかけつけました。子どもがいて、老人がいて、素敵な風景 ]
 
 
現在進行形の仕事
三河・佐久島アートプラン21 『佐久島体験2009 祭りとアートに出会う島』 企画・制作/7月23日更新
  ふるかはひでたか『佐久島物産展』 開催中/〜9月23日
岡崎市図書館交流プラザ 内田修ジャズコレクション 展示コーディネート/継続中
岡崎市図書館交流プラザ岡崎むかし館 『暮らしの道具 〜今と昔〜1』 展示コーディネート/〜10月6日
 

 
     
モグ通 BEFORE     モグ通 NEXT
 
 
 週刊モグラ屋通信 目次へ    TO HOME  

 オフィス マッチング・モウルへのご連絡、お問い合わせは E-mail/office@m-mole.com へお気軽にどうぞ